猪熊博之のフカセ釣り新提案「競い合うグレ釣り」

猪熊博之
いぐまひろゆき

グレ・チヌのフカセ釣りで次々と新しいスタイルを確立してきた磯釣り界のトーナメンター。主な戦績は第30回G杯争奪全日本がま磯(グレ)選手権優勝、第15回、第16回、第19回釣研WFG優勝、など。がまかつフィールドテスター、釣研インストラクター、東レ・モノフィラメントインストラクター、マルキユーインストラクターとして活躍中。大分県津久見市の瀬渡し船アイジーマリン船長。

猪熊博之

競技の釣りに興味を持ち、競技会に参加するようになって25年以上が経過しようとしています。

私の場合、過去を振り返って考えてみると、競技会に参加することによって、私自身の釣りの技術向上に大きく影響を与えているのは間違いないように思います。

逆に競技会に出ていなければ釣りが向上していません。

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競技会的な考え方

猪熊博之
買っても負けても反省スべき点があるのが競技会。改善するべき部分を認識することで、更にステップアップができる。

競技会では、自分に与えられた時間とポイントとエリアの中で、いかに上手に効率良く釣るかを常に考えて釣りをします。

潮の流れや釣り座など、与えられた条件は、釣りやすく自分に有利な条件であれば問題ありませんが、そうでない場合などでは攻略する術を持ち合わせていないと上手に釣ることはできません。

そのため、どうしたらもっとよく釣れるのかを自然といつも考えるようになっています。そして、普段の釣りでも釣りにくいポイントで1尾をどう釣ろうかと考えて楽しんでいます。

競技会のメリット

猪熊博之
競技会のメリットは違うエリアで腕を磨いてきた対戦相手と並んで釣りができること。自分とは違うアプローチ方法を目の当たりにすることで得られるものは大きい。

競技会に参加する意義は、自分の釣り技術を向上させる場であると共に、釣り仲間と親睦を深める交流会と考え、ホームグラウンドが違う釣り人、各エリアで釣技を磨いてきた釣り人と並んで釣りができることが最大のメリットと考えています。

対戦者の釣り方や仕掛けなど、自分のスタイルやイメージと違うのでとても参考になり、自分の釣りへ吸収できます。

勝っても負けてもいつも反省すべき点があるのが競技会。「勝てば正解」などと思うことはなく、毎回少なからず改善するべき点はあります。

また、負ければ反省点とその原因を追究し、今後の釣りの修正に役立つことができます。

自分流のスタイル

猪熊博之
与えられた条件を攻略しなければならないのが競技会での釣り。そのためには普段の釣りでも、どうすればもっと釣れるかを考えなければならない。

競技会だからといって特別な仕様のマキエとツケエを使用するわけではありません。普段の釣りで使いこなして修得した技術や工夫があってこそ、競技会の結果に反映されます。

競技会では主催者側によりルールが決められています。例えば、使用するマキエは指定された量の範囲であれば種類は自由とか、主催者側から与えられたマキエ以外は使用禁止など。

日ごろの釣りでマキエとツケエにこだわりを持ち、食いが良い方法を自分なりに修得していれば、いろいろな状況に対応でき工夫できます。

私は1年を通して、配合のレシピは同じで、厳寒期であっても変えることはほとんどありません。

だからこそ、釣りのイメージや感覚、そしてアプローチ方法にブレを生じることなく釣りが展開できるのだと、意識的にそうしています。

猪熊博之
普段と同じ仕掛けを使い、普段通りの釣りを展開する。大舞台だからといって迷うことはない。

仕掛けは、普段からグレを狙うときはこの仕掛けしか組まないといっていい私独自の仕掛けです。

だから、釣り方や仕掛けのなじませ方にも何の迷いもなく釣りができ、この迷いが生まれないことが肝心な要素のひとつ。自分の釣りスタイルとイメージを確立することが最大の武器となるのです。

普段の釣りでいかに自分流のスタイルを確立しているか。競技が開始される前、仕掛けを組むときに「今日はどのような仕掛けを組み、どのウキを使用しようか」と迷っている時点で勝率はかなり下がります。

競技の釣りで勝つことだけが釣りではありません。純粋に釣れても釣れなくても釣りを楽しむ。また、美味しい魚を釣って帰って食べる楽しみという遊び方もあります。

ただ私に関しては、競技の釣りで腕が磨かれてきたことは間違いなく、競技の釣りに出会えて良かったと思っています。

これからもフカセ釣り業界の発展のため、釣りメーカー主催の競技会を続けていってほしいと願っています。

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