
夜は涼しく、エサ盗りが少ない。大きな個体でも警戒心が薄れ、ときには足元まで寄ってくることもあります。
暑い時期ならなおさら外したくないナイトゲームですが、反面暗さによる危険がたくさんあります。さらに釣りは、ラインを結んだりガイドに通したり、こまごました作業が多いので、暗い中で結んでいると、とんでもない時間ロスになってしまうこともあります。
最重要! ライト類


必須級といえるのが、ヘッドライト。手元を明るく照らし、ラインの結束や、ルアー選び、そして、ポイント探しのときは、真っ暗な堤防の足元を照らしてくれます。


LEDランタンでもいいのでは? という意見も聞こえてきそうですが、ヘッドライトとは大きな違いが発生します。
最初に障害となるのが影。例えばランタンを手前に置いて、ラインを結ぶとします。その場合、光は手元の裏側、つまり逆光となるので、かえって結びづらくなります。後ろライトを置いても自分の影が邪魔をします。
一応、工夫次第でランタンでも手元をしっかりと照らすこともできますが、使いやすさなら断然ヘッドライトでしょう。海面を照らしてしまうと魚が驚いて逃げてしまう可能性を考えると、広範囲を照らしてしまうランタンだけだと、どうしてもデメリットがあります。

しかしLEDランタンは釣り場では全く役に立たないのかといえば、そんなことはありません。
ようは得意な役割が違うだけです。ランタンの得意分野は広い範囲を照らすことです。荷物置き場に置いておくと、どこに荷物を置いたか見失うようなトラブルもなくなります。ただし、海面を照らさないよう注意して使いましょう。
写真を撮る際の明かりはヘッドライトよりランタンの方がおすすめ。ヘッドライトだと光がピンポイントすぎて、一部が暗くなったりしてしまうので、全体を明るくするランタンは重宝します。
小さな懐中電灯や小型ライトも使い方によっては役に立ちます。マキエの入ったバッカンにつけておけば、海面を照らさずに手元の道具だけを照らすこともできます。
電気ウキ、ケミカルライト


仕掛けに付けるライトで最もイメージしやすいものといえばウキでしょう。大きく分けるとウキ自体が発光体となる電気ウキと、ケミカルライトを取り付けるタイプの2種類あります。
電気ウキの多くは、中にリチウム電池が入っており、交換することで何度も再利用できます。ボタン電池のタイプが多いですが、充電できるタイプもあります。充電できるタイプは、家で充電し忘れると釣行中に電池が切れるという弱点もありますので注意しておきましょう。
電気ウキでたまに発生するトラブルが漏水です。ネジが緩んでいたり、ヒビが入ってしまったりなどなど。そんなときのために、いくつか予備の電気ウキを持っておく方が無難でしょう。




どうしても故障が怖いという人はケミカルライトタイプがおすすめです。
漏水はまずありませんし、夕まづめから竿を出す場合、ウキを替えずにライトを刺すだけで、そのまま使えるのも魅力です。使い捨てになるのは仕方ないところですが、使い勝手の良さは抜群です。
ケミカルライトはその歴史も長いので、実にさまざまなタイプが発売されています。仕掛けやルアーなどに貼り付けるタイプや、からまん棒として取り付けるタイプ。竿先に取り付けるタイプなど。自分の釣りに合わせて使い分けてみましょう。
ルアーの場合

ルアーにも発光体を付けるケースが増えています。たとえば、タチウオワインドのワームや、ナマズで使われるノイジ―プラグには、ケミカルライトを収納する穴が設けられていることがあります。これは視認性を上げるというほかに、集魚効果を狙ったものです。

電気ウキも、もはやルアーと無関係ではありません。ルアーの場合、ウキはフロートと呼びますが、フロートにもライト付きタイプが増えています。
フロートはアジング、メバリングなどのライトゲームでよく使われるリグで、どちらも夜釣りが盛んな釣りなので、ライト付きフロートは今後大きな活躍をする可能性があります。

ルアーは、夜光塗料(グローカラー)が使われているものが多くあります。これもナイトゲームには必要不可欠。魚へのアピールはもちろん、アングラーからも見やすくなるので、おすすめです。
グローカラーをもっと活躍させたいと思うなら、蓄光器を使ってみましょう。普通のライトより効率よく光を吸収させることができるのでおすすめです。