
フカセ釣り必須アイテム
グレやチヌを狙うフカセ釣りに代表される、マキエを撒く釣りで欠かせないアイテムといえば、マキエヒシャク(マキエ柄杓)。
マキエヒシャクはシャフトの先端にカップ、その反対側にグリップがセットされたシンプルな構造ですが、意のままのマキエワークを求められるフカセ釣り師にとっては右腕のような存在で、チタン製カップや特殊なグリップを装備した高級品は1万円以上の価格となります。

ダイソーのよく釣れる! 釣具シリーズ「撒き餌ひしゃく」は、水抜き穴付きのカップと、ガッチリと握ることができるグリップを採用しつつ、税込み110円の低価格を実現。
ダイソーのよく釣れる! 釣具シリーズ「撒き餌ひしゃく」スペック
■素材 カップ:ポリプロピレン、グリップ:ポリプロピレン、柄:グラスファイバー ■仕様 全長:約47㎝ 柄の長さ:約40㎝(カップとグリップを取り外した状態) グリップの長さ:約14㎝ カップ内径:タテ約6㎝(最大)、横4.3㎝(最大) ■生産国 MADE IN CHINA
初心者が最初の1本として手にするには魅力的な存在ですが、果たしてフカセ釣りにも対応できるのでしょうか。
マキエヒシャクで重要視される性能は、遠投性能、コントロール性能、疲労感のなさ、グリップの握り心地、カップの容量の5点ですが、結論からいうと、場面によっては使えないことはありません。

高級なマキエシャクとの比較で、まず気になるのはシャフトの長さの違い。ダイソーの撒き餌ひしゃくは全長47㎝とかなり短めです。
機能性はバッチリ
カップは一般的なチヌ釣り用のマキエシャクと同程度の大きさで、しっかりとマキエを掬うことができます。

左がダイソーのカップで、右はグレ釣り用のカップ。

グリップには凹凸が設けられていますが、これは握っただけでカップが向いている方向を知るための工夫。

海に落としてしまうことが多いマキエヒシャクだけに、カールコードストラップを取り付けられるホールがあるのも有難いです。
柄の長さは短め

シャフト(柄)は全長40㎝のグラスファイバー製で、やや短いためにバッカンからマキエを掬うときには、腰をかがめる必要があります。

またシャフトの太さは均一で、力を加えると中央付近で曲がるので、マキエを固めるためにカップをバッカンに押し付けると、軟らか過ぎると感じてしまいます。

苦手な場面と得意な場面

実際にチヌ用のマキエを投げてみると、20mぐらいまでの飛距離は出せますが、それ以上飛ばすのは至難の業です。
高性能なマキエシャクだとマキエを30m以上投げられるのでその差は大きいですが、実際の釣り場では20m以内がポイントとなるなら、使えないことはありません。
ただし、前述したように、カップに収めたマキエを圧縮しづらいため、その作業に時間がかかれば、手返しが悪くなるのは間違いないでしょう。

おすすめの使用方法は遠投をする必要がないケースで、離島の尾長狙いのように、足元にオキアミのボイルをパラパラと撒く釣りには、短いシャフトはむしろ好都合です。
クーラーに腰かけて長時間の釣りをする場合、むしろ長いシャフトは邪魔なので、予備としてダイソーの撒き餌ひしゃくを忍ばせておくのは悪くありません。
オキアミのボイルはそのままでは水に浮くので海水に浸して使いますが、ここで水抜き穴が役に立ちます。

マキエにオキアミボイル単品を使う場合、ダイソーのよく釣れる! 釣具シリーズ「撒き餌ひしゃく」は選択肢のひとつとなるでしょう。
セールスポイントまとめ
●持ちやすいグリップ ●水切りスムーズな穴あきタイプ