オリムピックロッド開発の裏側を見てみよう!

オリムピック開発動画

いよいよ発売が迫った23コルト。手に取るのが待ち遠しい限りですが、ロッドがどういう経緯で開発されているのか気になっている人も多いはず。

オリムピックのYoutube公式チャンネルで公開された動画にも詳しく紹介されていますが、その内容を元に開発の裏側へ迫ろうと思います。

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設計・試作品製造

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オリムピックの工場は和歌山県にあります。ここでコルトなどの高性能ロッドは開発されています。

カーボンロッドは単純に素材(カーボンシート)を巻きつけて作られるわけではなく、巻きつける方向を組み合わせて製作されます。オリムピックの場合はG-MAPSなどがそうです。

まずはその釣種に合わせたさまざまな要素を計算し、カーボンの積層構造を決めます。オリムピックではグリップの設計、デザインも社内で行っています。

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発売間近となるコルトに搭載されているオリムピックOP-01リールシートもこうしてでき上がったと思うと、感慨深いものがあります。

カーボン素材(カーボンプリプレグ)の管理にも余念がありません。ちなみにプリプレグとは、カーボンなどの繊維に前もって樹脂を含浸させた中間材料のことです。

この素材は樹脂が予備含浸されているため、冷凍保存が必須で-18℃以下の環境で慎重に取り扱われているそうです。

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裁断

徹底的に管理されたカーボン素材は、高精度自動裁断機システムによって切り分けられます。

まず専用のCAD/CAMにより、素材をどのように裁断するかを決定します。

材質に不備や誤作動がないようにはもちろん、素材にばらつきがないように、そして効率良く裁断するように考えながら設計されるそうです。

素材に対しての細かい知識が必要とされる重要な作業です。

バキューム装置でカーボン素材を固定し、CAD/CAMで作成した裁断データを読み込み、どこから切断するか起点を設定したら裁断開始。

これにより、複雑で数の多い裁断でも正確で誤差の少ない裁断が可能となっているのです。

どうやら最近導入されたシステムのようで、これによって裁断時間が大きく短縮された模様です。

大きなサイズの裁断パターンでも正確、迅速で効率的な裁断が可能となっています。

この「高精度自動裁断機システム」については今回紹介の動画とは別の動画でも紹介されています。

巻き付け・焼成まで

裁断された素材は、マンドレル(心棒)に巻き付けられます。とても繊細で正確な作業が要求されます。

形が崩れないよいうに一度ラッピングされます。成形用のテープはロッドの太さや長さに応じて巻きつけるテープの種類や圧力まで細かく調整されているそうです。

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そして、焼成。これによって素材から、ロッドのブランクスへと変わります。ここでも長年に渡るノウハウが生かされており、温度、時間配分を調整し、品質を管理。

ここまでの工程でブランクスの性質が決まるというわけです。「我々はブランクスメーカーです」というオリムピックの強いこだわりを感じます。

焼成後はまずマンドレルを抜き取る「脱芯」と、ラッピングテープを剥がす「セロハギ」を行います。

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ここでプラモデルを作ったことのある人なら「合わせ目」という言葉を聞いたことがあると思います。

ロッドも同じで、カーボンシートを巻き付けた状態だと、焼成したあとに、合わせ目が発生します。そこで合わせ部をセンターレスマシンで合わせを研磨する工程を行います。

このような過程を経て、我々が普段手にとっているロッドの形になるのです。

試験・そして繰り返し……

作成された試作品は、その後設計した通りの品質になっているかテストを行います。ベントカーブ試験や180°曲げ試験を行い強度や弾性を確認します。

しかし、最初の試作品で成功するケースはまずないそうです。試験結果を分析した後、設計からまたやり直しです。

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これまでの設計〜試験までの苦労を考えると相当なもののはず。それを何度も何度も繰り返しているとのこと。製品への熱い情熱がなければなかなかできないことだと思います。

そんな苦労を重ねた結果、目標とする性能を持ったブランクスが完成するというわけです。

最後の試練 フィールドテストへ

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目標とするブランクスが完成して「さぁ商品化だ!」……となるわけではありません。ロッドは釣り具。最後はその実力が求められます。

実際にオリムピックスタッフやテスターが実物に触れ、フィーリングや感度を確認します。そのためにも良質な釣り場が欠かせないとのこと。

オリムピックの工場が和歌山にあるのはこの強みがあるからですね。

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ようやく商品化!

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ここまできてようやく、商品化が決定します。

まず、テストランを行って一定数ロッドを製造します。テストランで各工程での連携、品質にバラツキが出ないかなどを確認します。

安定した品質の製品を量産する体制を整えてくれているとのことです。

こうして、さまざまなテストやスタッフの努力によって、我々の手元に送られてくることになります。

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我々が釣りを楽しめる背景には、さまざまな人の努力があるということが分かっていただけたかと思います。

ロッドだけに限ったことではないですが、製品を作ってくれた人に感謝をして、これからも釣りを楽しんでいきたいものですね。

ちなみに、オリムピックチャンネルでは、時折このような開発模様などをアップしていて、この他にも裏側が見れる動画が公開されています。

興味があったら見に行ってみてはいかがでしょうか。

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